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くろすけ雑記帳

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アバディーンからのスタート

 アバディーンからのスタート

 忘れもしない、4月1日。アバディーンを出発してオークニーにむかう。どうしてこの日が忘れられないか、というと雪だったから。しかもエイプリル・フール。

 オークニーに行くための船に乗るので、近くの街のB&Bに宿をとる。スコットランドでも田舎の方なので値段はかなり安い。そこで友達に電話をし、雪が降っているということを言うと「Oh, good one! I know it’s April fool today」と。違うよう。本当だよう。

 いかんせん旅の始まりは雪。どうなる事やら…と不安になったのは当然だろう。しかし、その後存外コトはスムースに運んでいく。港に向かう途中も気のいいスコッツは「この道行くってコトは港じゃろ、乗ってきねぃ、ねぇさん」てな感じで車に乗っけてくれたりする。いいなあ、こういうトコ♪

 オークニーのメインランドに着いてからも宿の決定とかスムース。£12なんて値段ですっごく可愛いフル・スコティッシュ・ブレックファストのB&B。話し好きのおばあちゃんと真っ黒わんこがお相手。

 オークニーは、イギリスの中でもかなり北の方。シェトランド同様、イギリスか?というくらい文化が混じっている。古代ルーン文字が掘ってある遺跡があったり、色濃くケルト文化が息づいている。シェトランドの方がさらにスカンジナビアの影響が濃いと聞く。
 環状列石、というとイギリスのストーンヘンジが一番有名だろう。でもここ、オークニーにもある。しかも形が面白い。サクッと空からガラス片が落ちてきてそのまま刺さったような形。この形で地面に刺さっている、ということはどのくらい深く地中に埋まっているのだろう?ここ、オークニーはそんな不思議のあるところ。

 不思議、とは言わなくてもすごいなあ、と思うのはここに石器時代の遺跡があるのだ。これだけ緯度が高いところだ。寒いだろうに人が住んでいたんだなあ、と感心。暑いのも嫌だけど、暖房設備がないとやはり寒さは命に関わると思うので古代人の逞しさには感服です。そんな逞しい人たちの子孫が今や酒とタバコ漬け…あぁ。いやいや。

 そしてここで忘れなれないのは、頭蓋骨。一見普通のおうちに見える博物館。亡くなったお父さんが発掘したものを娘さんが展示しているのだが、そこには石器時代のものがおいてある。石のナイフを手に取り、「ああ、こういう角度で肉を捌くんだ♪」なんて思っていたら「はい」と渡されたもの。それはトウガイコツ。よもや何千年か後に頭を持たれる、とはその人も思わなかっただろうな。しかし、同じレベルのものが大英博物館にあったとしても手に取ることはできまい。すごいぞオークニー。


 オークニーは一人でバスなどで回るのは難しい。結局お手軽だし、エクスカーションを利用した。その業者のおっちゃんがこれまた気のいい、おしゃべり好きな人だった。

 オークニー。いいところです♪


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